アトピーへの中黄膏(ベルクミン)の効果と副作用。赤みに効く?

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アトピーに中黄膏(ベルクミン)を使うと効果があるのか、副作用の心配があるのか?顔に塗ってもいいのか?と疑問がある方向けに解説します。漢方の軟膏は独特ですので良く知って使う必要があります。漢方薬局の人に聴いてきたことを中心に、シェアしたいと思います。ちなみに上の画像は中黄膏に入っているウコンです。

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アトピーに使われる中黄膏(ベルクミン)とは?

中黄膏(ちゅうおうこう)とは、日本の江戸時代の医師、華岡青洲により考案された漢方の軟膏です。紫雲膏を考案したのと同じお医者さんです。古くからある処方です。

一番の特徴は清熱作用で、赤く発熱のあるタイプの疾患に効くのが特徴です。腫れて痛んだり、化膿するようなものが対象になります。

実際にメーカーが記載している効能効果は、

急性化膿性皮膚疾患(はれもの)の初期,打ち身,捻挫 (バップ剤)
やけど、ただれ、すり傷、切り傷、痔の腫れ、出血で、特に、患部が熱を持ったような症状

アトピーに関しても、赤く熱を持った症状に使われます。

保険適用の軟膏ではありませんので、漢方薬局で自費購入が必要です。

中黄膏の成分

オウバク
ミツロウ
ウコン
ゴマ油

 

作り方は、

胡麻油を180度でしっかり1時間くらい加熱し,水分を飛ばします。
そこへミツロウを入れて溶かし、布で濾します。
冷めてきたら、ウコンと黄柏を徐々に入れてしっかり攪拌し固めます。

色は黄色~黄土色です。
ウコン(ターメリック)とゴマ油の香りがする軟膏になります。

 

アトピーに使える中黄膏を出しているメーカー

主なメーカーは、
製造販売元 大晃生薬(有)
松浦漢方株式会社 は、商品名「ベルクミン」で販売しています。

バップ剤は第一三共ヘルスケアが出しています。

製造メーカーによって成分内容は同じでも、若干配合比率が異なります。豚脂が入ってることもあります。
また、漢方薬局によっては手作りしているケースもあります。

 

アトピーへの中黄膏の塗り方・使い方

患部にのせて、指で広げるようにして塗ります。
ごく薄く延ばすように塗るのがコツです。

炎症を鎮める効果は高いのですが、効果が高い分、いきなり大量に塗ると逆に炎症に発展することもあり、注意が必要です。
あまりに真っ赤に炎症を起こしている場合は、一旦冷やして、少し落ち着いてきた患部に薄く塗り伸ばすのがいいとされています。

 

中黄膏も、他の漢方軟膏と同じで、どうしてもベタベタしますし、服についたら洗濯が大変です。黄色い色もついてしまいます。

軟膏を落とす場合は、お湯だけではなかなか落ちません。石鹸でも洗浄力があるものでないときれいに落ちません。
きれいに落としたい場合は、オリーブ油やホホバオイル、クレンジング剤を使う方法があります。

 

石鹸やクレンジングで無理に落とそうとすると、却って皮膚の保湿因子を奪いかねないので、オイルで軟膏をなじませ、その後にぬるま湯で洗い流し、さらに石鹸で洗うようにするなど工夫が必要です。
ゴシゴシ洗うのは避けたいところです。

 

中黄膏は顔のアトピーに塗っても良い?

顔にも使えます。ステロイドのように、皮膚の場所によって吸収される量の心配などは必要ないとされています。

目の周りにも使用できます。ただし、ごま油やミツロウなどの油分が目に入ると少々痛いですのであまり目の際までは塗らないこと。

塗ると黄色い色がついて、患部の様子が見えにくくなります。悪化や副作用には注意しておきましょう。

 

顔に使う場合の注意点は、日焼けです。顔などに塗った状態で強い紫外線に当たってしまうと、日焼けしてしまいます。
これは副作用でもなんでもなく、油の性質です。サンオイルを塗ったようになるので、塗ったところだけよく焼けたりするので注意が必要です。漢方軟膏は全部そうなんですよね・・・。

 

外出時、紫外線の強い季節には十分ご注意を。

寝るときには、枕にバスタオル敷いておくことをお勧めします。

 

アトピーに対する中黄膏の効果は?

さて、肝心のアトピーに対する効果です。

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主成分のひとつのオウバクは、有効成分のベルべリンというアルカロイドに、抗菌作用(黄色ブドウ球菌、赤痢菌、コレラ菌、淋菌など)があると知られています。

ウコンの有効成分のクルクミンという色素成分やフラボノイド類には、抗菌作用・抗炎症作用・抗酸化作用があることが知られています。

 

こうした成分を皮膚に直接塗ることで、オウバクがアトピー患部の雑菌を減らし、ウコンの抗炎症作用で患部の炎症を効果的に沈静させることが狙いです。

赤みとかゆみが強くなっている患部には、黄色ブドウ球菌が多くいることが多く、かゆみを誘発していることが少なくありません。他の薬を塗っても強い赤みがあってかゆみが出るようであれば、こうした菌対策の処方の軟膏が効き目を発揮してくれることもあります。

ただし、塗ったら一気に炎症が引くような劇的な効果はありません。
ステロイドの効き方のイメージで使うとがっかりすることになります。

 

中黄膏はアトピーの赤みに効くか?

中黄膏は先ほども言ったように、熱を冷まして赤みをとる処方なので、漢方薬局では、アトピーによる顔の赤みによく処方されるようです。

ジュクジュクしていない状態の、赤みと熱とかゆみのあるアトピーであれば、対応可能です。

 

特に中黄膏の使用の場合、浸出液が出そうなジクジクが始まった段階で、強い赤みが出て、なんか腫れているような状態が適応症状です。

それ以上進行して本格的にグジュグジュした症状になったら、効き目は期待できません。浸出液と肌表面の崩れ具合がひどくなってきたら太乙膏のほうが期待できます。
もしくは、菌によってひどい炎症となっているなら、西洋医学の医師のもとで抗菌剤や消毒の処方を受けたほうが確実です。

黄色ブドウ球菌対策で苔癬化した皮膚であれば、華陀膏が効くこともあります。

 

中黄膏がアトピーに及ぼす副作用は?悪化しない?

さて、中黄膏を塗ってアトピーが悪くなることもあります。副作用もあります。
添付文書に書かれているのは、

発疹・発赤、かゆみです。

 

漢方だから副作用がないというわけではありません。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談する必要があります。

中黄膏に対して接触性皮膚炎を起こしてしまう場合もあります。

入っている生薬のどれかが肌に合わない場合、ゴマ油やミツロウにかぶれてしまう場合にも、アトピーは悪化します。

接触性皮膚炎(Ⅳ型アレルギー)は、血液検査ではわからず、肌に触れて症状が出て始めてわかります。

 

念のためにパッチテストをしてから塗るほうがいいのかもしれません。
使うときも、ごく少量を塗るところから初めてみましょう。いきなり全身に使うのはリスクがあります。

塗って余計にかゆみや炎症がひどくなったと思ったら、すぐに使用を中止する必要があります。

 

おわりに・まとめ

・中黄膏は赤みや熱の強いアトピーに効果的
・抗炎症・抗菌作用が期待できる処方
・赤みがあってもジュクジュクした浸出液アトピーには使えない
・一定の効果は期待できるけれど、もちろんステロイドや抗菌剤ほどの抑制効果はない

 

漢方薬は、西洋医学とは異なった発展の仕方をした薬剤です。臨床的に効く効かないの情報が積み上げられたものなので、科学的に解明されていない点が多いです。そのため経験を持った漢方医に、体の状態を診てもらい、適切に処方をしてもらうのがいいです。市販の軟膏を自分で使う場合は適用症状を良く見極めて使う必要があります。

 

どの漢方軟膏にも言えることなのですが、扱いが難しいです。服に付くと取れにくいし、かといって中黄膏は薄く塗るほうが良い軟膏なので、リント布やガーゼで覆うのもよろしくない。サラリーマン生活ではどうしても使いにくい点が多いんですよね・・・。

 

臭いや洗濯の問題が苦にならず、症状に合っていれば、使える軟膏だと思います。

 

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tきらり

きらり です。

小さい頃からずっとアトピー。大人になっても悪化の一途。

いわゆる全身ステロイドリバウンドも経験しましたが、働きながら完治させました。もう長らく、ステロイドは使っていません。


その実体験を元に、良かったこと、悪かったことを、知っておくとよいことを、みなさんにシェアしたいと思います。


ちなみに、ステロイド完全否定派ではありません。ステロイド治療も代替医療も両方の良いとこどりで、いかに私生活と治療を両立させるかがモットー。人生の中心は病気の治療じゃないよね。やりたいこと楽しむためのものだよね。

こうして公開することは想定していなかったので、全身ボロボロの時の写真は残っていないけど、ラストスパートの時はこんな感じ。


ダラダラとステロイド付けていた部分は頑固だったなぁ・・・
アトピー完治


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