華陀膏のアトピーへの効果の真相。使い方・副作用まとめ

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華陀膏というアトピーに使える軟膏を知っていますか?かゆみやガサガサに効果があると言われています。成分や使い方、副作用についてまとめてみました。あまりアトピーにはメジャーではないかも?私も実際使ってみたことがあります。漢方の軟膏は独特ですので良く知って使う必要があります。参考にしてください。ちなみに、上の画像は、華陀膏の成分の一つ、蝋梅(ろうばい)の花です。

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華陀膏って何?アトピーに使えるの?

華陀膏は、本来は中国で製造された水虫の薬です。ですが、アトピーにも使えて、場合によっては強力なかゆみ止めにもなります。

私は、中学生の時に行っていた塾の先生にアトピーに良いと勧められて知ったのですが、長らく忘却の彼方に追いやっておりましたが、後年アトピーがひどくなってからその存在を思いだした経緯があります。漢方薬局で再開しましたが、やっぱりアトピーにもお勧めすることがあるとのこと。

 

水虫の軟膏としては、広告宣伝もせずに約50年間も薬局・薬店の推売と口コミだけで広がっている商品なのだそうです。じゅくじゅく水虫でも、カサカサ水虫でも、どちらにも使え、皮膚を保護します。

 

基本的に水虫薬として販売されているので、太乙膏・紫雲膏・中黄膏の3つと比べると、勧められることは少ない印象ですが、漢方薬局でのカウンセリングで、症状によっては勧められることがあります。

漢方薬局では、アトピーでは、菌の繁殖を抑え、角化した皮膚を柔らかくし、保護する効果を利用して治療に使われます。
アトピーもいろいろ症状のタイプがあるのですが、症状が合えば使える軟膏です。

 

華陀膏を作っているメーカー

イスクラ産業株式会社 という漢方薬のメーカーが作っているものが国内に流通しています。

イスクラ華陀膏(かだこう)の名前で販売されています。

保険適用にはなっておらず、主に漢方薬局で販売されていますが、第2種医薬品なので、楽天やアマゾンなどネットでも購入できます。

ちなみに、華佗膏の名前の由来は、中国の後漢時代に、「華佗」という優れたお医者様がいて、その人が作った良く効く軟膏・・・ではなく、華佗が作った軟膏くらい効果があるという意味でメーカーがつけた名前なので、あまり関係ないらしいです。

 

華陀膏の成分

サリチル酸
安息香酸
dl-カンフル

黄色ワセリン
パラフィン
蝋梅油(ろうばいゆ)

漢方薬の軟膏という位置づけなのですが、漢方としての成分は蝋梅油だけで、サリチル酸や安息香酸などの西洋医学の有効成分を組み合わせて作られています。

 

アトピーに対する華陀膏の効果とは?

華陀膏に配合されている、サリチル酸には、皮膚の角質を軟化させるという効果があります。

また、白癬菌を抑える抗真菌作用が有名ですが、黄色ブドウ球菌の毒性を弱める作用もあります。そのため制汗剤(デオドラント)に使われることも多いのが特徴です。ワキ汗のにおいは黄色ブドウ球菌やコリネバクトリムなどの常在菌が分解する際に出る物質とワキ汗から出る分泌液が混じって出るものなので、サリチル酸で殺菌することで臭いが断てるんですね。

 

安息香酸は食品の腐敗を防ぐための防腐剤として使われ、細菌やカビといった微生物の繁殖を抑える力があります

dl-カンフルの作用は、冷感刺激です。
これは、冷えないけど、冷たいと感じる神経を刺激する作用のことです。冷感刺激作用により、皮膚に軽い炎症が起こり、反射的に血管を拡張させて、血行をよくする成分です。
また、この冷感刺激が、局所麻酔的にも働き、即効性のあるかゆみや痛み取りとして効果を発揮します。

蝋梅油(ろうばいゆ)は香料として添加されているのですが、蝋梅の花やつぼみから抽出されたエキスで、強い殺菌・抗炎症作用や皮膚の再生作用があります。

総じて見て、抗真菌・殺菌効果が強いのがわかりますよね。
アトピーの人の患部には、常在菌である黄色ブドウ球菌が多いことが分かっています。黄色ブドウ球菌はかゆみを憎悪させる元になっています。この毒性を弱めることで効果を期待できるってことです。細菌以外にもカビについても効き目があり、カンジダにも効き目を発揮します。

 

華陀膏はどんなアトピーに有効か?

肌の角質が厚くなってしまって、ゴワゴワしたアトピー患部。苔癬化してしまった状態のアトピー。苔癬化(たいせんか)は、皮膚の炎症が繰り返し長く続いたもので、慢性的な状態になったものです。せっせと保湿を続けてもなかなかゴワゴワガサガサが改善しないので困ってしまいますよね。皮膚の状態としてはかなり進んで悪化した状態です。皮膚のキメが粗く、強い乾燥とひび割れが表面に診られる状態です。ゴワゴワの皮膚の下では強い炎症が起きています。

華陀膏は、こうした表面がゴワゴワとして、細菌感染や真菌感染してしまった、かゆみの強いアトピーに対して効果が期待できます。

湿疹かカビによるものなのか?判断に迷うときにも使うことは可能です。

 

華陀膏は汗疱にも湿疹にも使える

湿疹、角化症、掌蹠膿疱症、主婦湿疹、洗剤荒れや油負けによるガサガサ荒れ、ひび割れ、はたけなどにも使えます。
かかとのガサガサにも使えます。

例えば手のアトピーにも使えます。主婦湿疹と言われるような水泡ができてジュクジュクして強いかゆみを持っている場合も使えます。
カンジダに感染している場合、よく指と指4の間にも皮剥けや湿疹ができていますが、そういう場合にも使えます。

 

アトピーへの華陀膏の塗り方・使い方

清潔な肌に指で薄く塗り延ばします。
患部の外側から中心部に 向けて、円を描くように塗るのが効果的です。

また、患部よりも広い範囲に塗っておくほうが良いです。皮膚の下にもカビが隠れている場合があるためです。

 

華陀膏はしみる!!

華陀膏には、カンフルが入っているのと、サリチル酸の角質軟化作用も割と強い刺激になります。
刺激が強いため、傷のある所、皮膚の薄い場所はしみる場合があります。角化したアトピーって割れていたりするので、傷がある場合も多いと思いますし、大きなかさぶたがはがれるような場合も傷ができていますよね。滲みて痛い場合があるので、最初は様子を見ながら試してみてください。

塗った瞬間から、ヒリヒリする感じです。
最初は冷たくてヒリヒリする感じが、だんだん塗ったところが暖かくなってきます。痛みに近いです。30分ぐらいすると落ち着いてきます。この辺は個人差もありますが・・・。
この刺激でかゆみがおさまる人も多いのではと思いますが、我慢できないくらい痛い場合は無理して使わないほうが良いのですが、強いかゆみのアトピーの人だったら、かゆみよりマシと感じるかもしれません。ちょっとずつ試してみてください。

殺菌・真菌対策で効果があるアトピーなら、皮膚が柔らかくなって、皮がペロッと剥けて改善していきます。手や足などの皮膚の厚い部分から試すことをお勧めします。

 

華陀膏は顔のアトピーに塗っても良い?

顔のアトピーにも使えないこともないですが・・・。
ただし、刺激が強めなので、目の周りにはお勧めできません。まぶたに塗ったりすると、カンフルが目にしみて目を開けていられなくなります。目に入ると悶絶するぐらいイタイし、危険です。メンソレータムを目の下に塗って涙流すあの感じより強烈です。
顔の皮膚は薄いので、刺激を感じやすいこともあります。顔の症状がひどくて、苔癬化してるなら、少量から試してみてください。

基本この薬は、ゴワゴワの患部につけるのが正解です。

 

華陀膏がアトピーに及ぼす副作用は?悪化しない?

さて、華陀膏を塗ってアトピーが悪くなることもあります。副作用もあります。
添付文書に書かれているのは、

発疹・発赤、かゆみです。

サリチル酸には過敏症状をもたらす可能性があることが知られており、痒み、発赤、熱感などの副作用が出ることがあります。
華陀膏を塗ったら、たいていはヒリヒリ感と冷感がするのですが、しばらくするとおさまってきます。これが何時間もおさまらない場合や、明らかに炎症が拡大する場合には使用を中止して洗い流すようにしてください。

 

皮膚の薄い部分には使用しないこと。

 

華陀膏に対して接触性皮膚炎を起こしてしまう場合もあります。

漢方だから副作用がないというわけではありません。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談する必要があります。

 

おわりに・まとめ

・華陀膏は角質化、苔癬化が進んだアトピーに使える
・華陀膏は殺菌・抗真菌効果がある。
・じっとりした湿疹でもゴワゴワ肌でも使える
・ただし刺激が強い。滲みたりヒリヒリ感がでるので少量から使う。

 

本当にごく少量から使ってみてください。
私は、足や手で、部分的に盛り上がって角化したような皮疹につけました。あと、手湿疹にも使いました。
超絶しみて、ヒリヒリのあとカッカするのですが、かゆみはおさまりますので重宝します。カビや細菌が繁殖してかゆくなっているアトピーだといい感じに保湿もかゆみ対策もできる軟膏です。

ただし、症状が合わない場合につけたら、赤くなって滲みるだけなので、まずはゴワゴワのアトピー部分から使うのが無難です。アトピーだと連用もおすすめはできないです。

 

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このサイトについて

tきらり

きらり です。

小さい頃からずっとアトピー。大人になっても悪化の一途。

いわゆる全身ステロイドリバウンドも経験しましたが、働きながら完治させました。もう長らく、ステロイドは使っていません。


その実体験を元に、良かったこと、悪かったことを、知っておくとよいことを、みなさんにシェアしたいと思います。


ちなみに、ステロイド完全否定派ではありません。ステロイド治療も代替医療も両方の良いとこどりで、いかに私生活と治療を両立させるかがモットー。人生の中心は病気の治療じゃないよね。やりたいこと楽しむためのものだよね。

こうして公開することは想定していなかったので、全身ボロボロの時の写真は残っていないけど、ラストスパートの時はこんな感じ。


ダラダラとステロイド付けていた部分は頑固だったなぁ・・・
アトピー完治


今日も仕事から帰って、せっせとブログ更新してます。ときどき見に来てください。


【お願い】 運営者きらりは元患者の立場であり、アトピーを職業にする気持ちはありません。アトピーに関する執筆・講演等やお仕事コラボのご依頼は申し訳ありませんが全てお断りしています。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。