
アトピーが首に出ている大人の方へ。食事もスキンケアもアレルゲン対策も何もかもやっているのに首にアトピーが出ているなら、意外な原因かもしれません。悪化因子は人によって様々です。つまり有効な対策は人によって違うということ。私の経験も交えながら、考えうる限りの首アトピー対策を順番につづってみたいと思います。
もくじ
アトピーが首に出る人が多い
大人で首にアトピーが出る人が多いそうです。
皮膚科でもそう言われたことがあります。
「いやー、大人で首だけアトピー出る人多いですよ。僕も首に湿疹出る時あるんですよね」
なんて言って、その先生はステロイドを処方してくださいました。
遠い昔の記憶です。
私のブログに来る人も、首アトピーって検索してくる人が多いので、やっぱり悩んでいる人が多いのだと思います。
もう私は今、首はツルツルになりましたが、昔は頑固に首にアトピーが出ていました。
出ていた時も、出てない時もありました。
子供のころは首の後ろがひどかったけど、大人になったら首の前がひどくなりました。
しかも、アイスクリームを連日食べると、首からアトピーが広がって酷くなるという時期がありました。アイス食べないとマシにはなるのだけれど治りはしないんですね。
でも、この記事の最後のほうに紹介している方法を行ったら、アイスを食べても首に出ることが無くなりました。
複数の悪化因子の掛け算でアトピーが出ているってことを思い知った出来事でした。
アトピーが首だけひどい
首にアトピーが出ている人は、首だけ出ている人と、首以外の部位も出ている人がいると思います。
首と顔
首と顎
首とまぶた
首と胸
首と肩
首と腕
こんな組み合わせが多いかもしれないです。
結構首の場合は上半身アトピーの中でも出ている人が多い印象。
で、首を含めて全身広範囲に出ている人の場合は、全身にアトピーが出てしまう原因・悪化因子から特定されたほうが早いと思います。
首まわりだけに出ている人は、首だけの悪化因子から特定していったほうがいいですよね。
首のアトピーといっても人によって、出ている部位が違うんですよね。
例えば多いパターンがいくつかあります。
首の前だけがアトピー
首の前、頭蓋骨の付け根から前面にかけて、出ている場合です。
うなずいたときにできるシワのあたりから赤みやカサカサが出ている状態ですね。
皮膚科に行けば、この部位は汗が貯まりやすいから、アトピーも悪化すると言われることが多いです。
でも、冬にも出るなら汗だけじゃないよね?
他にも、髪の毛が当たった刺激や整髪料でかぶれるケースもありますが、これはロングヘアの人が多いですね。
同じくネックレスやボタン、冬に着るのタートルネック。空気中のアレルゲン、特に花粉だとかPM2.5だとか。
これらが原因なら、悪化因子排除で楽になるはずです。
ひとまずこれらの原因に心当たりがあれば排除しておいてください。
アトピーが首の後ろにだけ出る
アトピーのうなじの部分、首の裏側にばっかり出るアトピー
ワイシャツの襟の部分のノリにかぶれているとか、髪の毛や整髪料という可能性も高いです。
ネックレスチェーンの金属と汗でかぶれているとかもあるでしょう。
ひとまずこれらの原因に心当たりがあれば排除しておいてください。
アトピーが首に出るのはストレス?急に出た!
ストレスが原因でアトピーが出ることはあります。
首アトピーも例外ではないです。
皮膚科ではアレルゲンが特になければ、だいたい大人アトピーは、ストレスが原因というブラックボックスに入れられてしまいます。
大人のアトピーでは実際ストレスが大きくて治りが悪いケースがあるので、それも正しいです。
もし、首アトピーが出る前に何か明確なストレス要因があり、それが続いているなら、そのストレスだとわかりますよね。
アトピーで始めた時期のことを思い出して、ストレス要因がなかったか振り返ってみてください。
別にアトピー体質ではなかったのに、大人になってあるときに急にアトピーが出た人でも、ストレスが原因ということはあります。
アトピーが首に出たら治りにくい
首アトピーは治りにくいです。そう皮膚科で言われてがっかりしている人もいるかもしれません。
というか、私が皮膚科で言われたセリフです。
ストレスを解消しても、全く首アトピーが治らない人。いると思います。
首だけ頑固にアトピーが出ていて治らないという人は、もしかしたら、この後の私の対処法が役に立つかもしれません。
首にアトピーが出る理由
たいていの大人アトピー対策として上げられるのはこんな感じ。
・食事の見直し
・ストレス
・運動
・睡眠
あたりです。
これらはどれも大切です。
例えば、首アトピーが出始めた時期に、食生活が乱れていたのであれば、やはり食事も見直していただきたいです。
ですが、これらの悪化因子は全身に影響するものなので、もし首にだけ出るのであれば説明がつかないんですよね。
首のアトピー、特に首だけに出ているアトピーの場合は、姿勢や、生活動作からくる物理的ストレスが原因になっていることが多いです。
もし、首のアトピーと同時に、こんな症状があるなら、姿勢による悪さの可能性が非常に高いです。
・首の前、お腹などに消えないシワができている
・肩こりがある
・眼精疲労がある
・普段から猫背
・巻き肩
こういう人は、姿勢が傾き、動きが少ないことにより、物理的ストレスが身体にかかってアトピーにつながってます。
例えば、首の前のアトピーの場合、本来首の骨にちゃんと乗っかっている頭が、うつむく姿勢が長く続き固定されてしまったせいで、首の前の血液やリンパの流れが悪くなり、皮膚に湿疹となって出てしまうのです。
スマホ首でアトピーになっているかも
例えば、PCやスマホを見るときに、かなりうつむいた状態で見ていないでしょうか。
これ、頭を前に出した状態でじっとしているので、首の骨と筋肉に、大きな負担をかけています。
頭の重さは成人でだいたい5Kgくらい。前かがみになれば首には20Kgの重さがかかると言います。
頭が前に出た状態を首が支えるとしたら、首の前はつぶれ、首の後ろの筋肉は頭を固定するために緊張しっぱなしになります。
ついでに、長時間スマホを見ると、目が疲れます。
もちろんPCでもテレビでも疲れますが、スマホは画面が小さいので余計に疲れます。
視覚を酷使すると、首や肩が緊張して凝ってしまいます。
(まぶたや顔にアトピーがでることも!)
また、スマホを持つ腕は肩の部分から前へと巻き込んだ状態になります。
一度、全身が映る鏡を用意するか、人に頼んで姿勢を診てもらってください。
自分の間隔でまっすぐ立って、横から見たときに、耳と肩が一直線上に来ていなければ、巻き肩です。
普通に立って、体を前から見たときに、脇にシワができている場合も可能性大です。
以前はデスクワークの人に頻発していたようですが、最近はスマホを長時間見ることで首アトピーも増えている様子です。
寝る直前までスマホを見ると、ブルーライトで目が冴えて、睡眠の質が悪くなります。寝ている間に回復する皮膚にとってはマイナスになってしまう点も要注意です。
生活の中の姿勢が首アトピーの原因に
スマホだけではなく、
ソファーに寝転がって長時間本を見続けるなど、不自然な姿勢を毎日繰り返していると、首アトピーが出るようになってしまいます。
テーブルに頬杖をついて長時間テレビを見るのもそうです。
立ち仕事でも、猫背だったりうつむいて作業する時間が長ければ、原因になっていることもあります。
首の後ろがひどい場合は、頭が前に出ていて顎が上がって首の後ろがつぶれて皮膚炎がでていることがあります。
悪い姿勢の習慣があると、運動の時間を取っていても、特定部位のアトピーが治らないことがあります。
日常生活をチェックしてみてください。
他に見逃しがちなのは、交通事故や転んだ時の外傷、珍しいものでは吸引分娩や鉗子分娩による首の異常です。
昔のムチ打ちの後遺症で、首に負担がある場合も首に出やすくなることがあります。
ストレートネックと首アトピー
ストレートネックとは頸椎の前湾するカーブがなくなった状態のことをいいます。
頸椎の関節の動きが悪くなっている状態です。
ストレートネックが原因でアトピーになるといった短絡的な話ではないです。首の関節が動かなくなる原因は、打撲や外傷などの外的な力がかかった場合の他にも、体の使い方が偏った結果、持続的な筋肉の緊張が続いて起こります。おかしな姿勢でストレートネックを起こしていると、皮膚炎が治りにくくなるケースがあります。
というのは、ストレートネックになると、緊張状態が続き、自律神経が不安定になることもあります。精神的ストレスの時と同じように。
先ほどの姿勢で血流やリンパの流れが悪い場所にアトピーが出ているという話に加え、首がストレートネックになってしまっていると、過緊張で炎症やかゆみが憎悪しているケースもあるんです。
(ストレートネック=アトピーということではないです。そういう主張をする整骨院もあるのですが全てではないです!)
アトピーが首に出ている場合の対策
では、姿勢に原因がある場合の首アトピーのための対策を紹介したいと思います。
まずは、首に負担がかかっている姿勢を長時間続けないことが大前提になります。
ソファーやベッドや床に寝転がって本読んだりスマホ見たりテレビ見たりするのは即中止です。
仕事の場合は、PCの位置、椅子の高さ、デスクの高さを調整し、首を前に突き出したりしないよう調整してください。
立ち仕事で前かがみが続く場合やうつむく場合も、作業台や立ち台など工夫してください。
不自然な姿勢 × 動かない時間
これが長ければ治りません。
どうしても長時間デスクワークやうつむいて仕事する人は、意識的にストレッチの時間を取るようにします。
これは私もやっています。効果があります。
45分~1時間に1回と決めて、必ず首・肩・頭回りをストレッチする。
アトピー部位に滞った血流とリンパを、体を動かすことで流してあげる。
これが大切なんです。
もし、カイロプラクティックや整体などで姿勢矯正されていたとしても、生活の中で悪い姿勢を長時間続ければ元に戻ります。
悪い姿勢を止め、良い姿勢になったら、その状態でこまめに体を動かすことです。
誤解してはいけない点として、良い姿勢を維持するというのは、良い姿勢を「固定」するという意味ではないのです。
良い姿勢から、何かを行う時に別の姿勢に移行しても、また良い姿勢に戻すことができる「動き」が可能であるということです。動かなければアトピーも姿勢も治りません。
きちんとしたカイロや整体であれば、日常の生活動作について細かくヒヤリングして、施術の後にはストレッチや姿勢のケア方法を教えてくれます。日常で悪い姿勢が戻らないよう、体の動かし方の適切なアドバイスをくれます。
それを指導せずに「通わないと元に戻りますよ」などと言う治療院は、あなたを何回も通わせて稼ぎたいだけなので付き合いを止めましょう。
首アトピーのためのストレッチ
動画のほうがわかりやすいと思いますので紹介します。
※ 尚、この動画の整体師などを推薦しているわけではありません。
・猫背改善
・巻き肩改善
・首のストレッチ
私がよくやっているもので、簡単なものを三つ上げてみました。
最近はyoutubeに動画がたくさん出ています。
やってみて、自分の体の感覚が楽になるもの、首が楽になるものを選ぶといいです。
自分の体は自分で治すという気持ちも大事ですしね。
アトピー防止に首枕・首サポーター
どうしてもスマホや本を読む時間が長く、首に負担がかかってしまう人は、首のサポーターを使用するといいです。
通常、アトピー用の首サポーターと検索すると、首の書きむしり防止やアレルゲンから守るための薄手の首巻やネックカバーが出てきてしまいます。でもこれじゃない。
今回の首アトピー改善のための首サポーターは、ムチ打ちの人のためのコルセットに近いものです。
軽度の頸椎障害の人や頸椎捻挫が使うもので、頸椎カラーなどともいわれます。
肩こり予防に使うこともあります。
日中に、猫背や首が前に出る姿勢になるシチュエーションで、使用します。
最初は夕方だけとか、疲れてきたとき、肩こりが出てきたときなどに使用するといいです。
これは解説本に首枕がおまけで付いたムック。整形外科の先生が監修しています。本の中では、首サポーターは首の筋肉が弱ることがあるので、一日中つけておくことは推奨されていません。それを知れたのが良かった。
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この本についている首枕は、安くてソフトです。ただし耐久性はイマイチ。
高さが7.5cmで、素材がものすごく柔らかいため、使用しているうちにつぶれてきて首を支える力が弱くなります。
柔らかくて、なおかつ安定感があるのはこちらですね。
ストレッチャーと書いてありますが、首を伸ばすものではありません。高さは9cm。
首回りのサイズが選べます。
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首サポーターの問題点は、素材と蒸れです。
普通の人なら問題ない化学繊維ですが、アトピーが出ている首に巻くとなると刺激になる可能性があります。
その場合はガーゼやタオルを一枚内側に巻いて使うといいです。
また、特に夏は蒸れてかゆみが出る可能性があります。
クーラーのきいた部屋で使用するのが前提になります。
つけっぱなしではなく、疲労が蓄積してくる夕方に数時間にするとか、定期的に外して通気性確保してください。
サポーターは、よい首の位置を維持するためのものです。
良い位置を維持したうえで、ストレッチはこまめにやると、姿勢原因の首アトピーは楽になるのが早いと思いますよ。
ちなみに私は首サポーターで、首にくっきり入った2本のシワが無くなりました。
しわが無くなると、首アトピーも改善に向かいます。(実感)
おわりに・まとめ
順に悪化因子を排除していくという流れで文章を書いたので長くなってしまいました。
何かがあなたの首アトピーの改善につながってくれればと思います。
皮膚科の受診を妨げるものではありません。
悪化因子の特定には皮膚科を受診し、それでもなおという場合に情報活用してくださいね。