
アトピーでどんな化粧品も合わず、メイクができなかった私。しかし会社ではメイクが必須だし、何とか隠したいと考えて、どんな工夫をしてたかをお話ししたいと思います。顔のアトピーはメイクしたら治りにくいし、悩むところですよね・・・。
もくじ
アトピー メイクできない
私は20代半ばでステロイドをやめようとしたら顔にアトピーが出てきて、大変なことになりました。
化粧はしたくても、できない状態でした。
最悪の時期は、顔から浸出液が出ていたので、メイクどころではなかったです。汁が止まって徐々に治ってきても、肌は赤く、表面はガサガサと皮がむけ、ところどころ傷ができていました。
なんとか隠したいとは思うものの、基本ファンデーション塗ったら余計にかゆくなります。
目の周りも腫れぼったいので、ポイントメイクなんかも無理です。
時々、アトピーでも使えるメイク!とか、敏感肌でもお化粧できるアイテム!なんてものを見かけますが、それこそありとあらゆるものを試してみたけど、ダメ。
アトピーでもメイクを楽しんで!とか言うけど、楽しむなんて話ではなく・・・。どんなメイクにもかぶれ、メイク落としの負担に肌は余計に荒れ、結局疲れ果てて、鏡の前で絶望する毎日でした。
寝て起きたら一皮むけてきれいになってくれないかなぁとか妄想したりして。でも、現実はそうはいきませんね。
最初はアトピーを何とか隠したくて、身だしなみがなっていない気がしてあれこれやるのですが、アトピーのかゆみで睡眠不足になって疲れがたまってくると、なんで女は化粧せねばならんのか?とめんどくさい気持ちが強くなってきます。
精神的に限界が来ると、メイクしようという気持ちすら失せて、何もかも投げ出したい気持ちでした。
アトピーをメイクで隠せたら、多少は気持ちも上向きになるとは思います。
でも、ファンデもチークもアイシャドウもダメ。
どーしたらいい?どうしようもないじゃんって感じでした。
アトピーでも化粧必須の仕事だったら
ところがです。当時勤めていた会社の規定がありまして、女性はノーメイクは禁止だったんですよね。
「身だしなみ」の中に化粧が入っておりました。
症状が酷くどうしてもアトピーで化粧ができなかった私のところに、わざわざ会社の規則が回覧されてきたことがあります。当てつけ? と思ってしまう私の歪んだ心。
もしかしたら、上司も直接注意しにくかったのかもしれません。
服装の規定に加え、ノーメイクは避け、自然なメイクがどーのこーのと書かれていました。
派手なメイクはダメだけれど、ノーメイクもダメ。ファンデーションとリップの色、アイシャドウの色などの模範例がイラスト入りで描かれていました・・・。
このときは本当に会社にぶち切れそうになりました。
男性はノーネクタイが許されるし、アトピーでも化粧不要なのに、女は肌を犠牲にしてでも化粧せねばならんのはなぜ??
ていうか、こっちはメイクしたくてもできないんだよ、この肌じゃあぁぁぁ!!
と声を荒げることもできず、イライラの後にため息。
そう、社会はアトピーに大して全く優しくないのです。とほほ・・・。
会社の規定でメイク必須の場合、どう対応するか
化粧を絶対にしなくてはいけない会社の場合、アトピーになってしまったらどうするか。
方法はいくつかあります。
1:会社(上司や部署の人)にアトピーでメイクできないことを説明する
この正攻法ができればいいですね。
アトピーが酷く、化粧品が肌につくと悪化することを伝えて、メイクなしを認めてもらうことです。ドクターストップがかかっていると言えば、認めてもらいやすくなるのではないかと。
ただし、メイクしないと仕事にならない職務の人は、言うことができないかもです。
2:しれっと規則を無視する
注意されても「すいません、以後気を付けます」と言ってその場をかわして、アトピーが治るまで時間を稼ぎます。
ただしこれは、会社の雰囲気によっては印象が悪くなるので気を付ける必要がありますね。
とまぁ、対応の指針を挙げてみたけれど、正直会社の規則の温度感や職種によってもできるできないがあると思います。
3:無理やりメイクをする
かゆくても、悪化しても、メイクを続ける覚悟で挑む方法。
でも、アトピーがひどい時期には正直これは避けたい方法。
特に、化粧品の成分に接触性皮膚炎を起こしている場合は、絶対にやめないと悪化していく一方です。
ファンデーションをつけてもかぶれや炎症悪化がない場合は、とにかく肌に合う低刺激のもので、落としやすい化粧品を探すしかないです。
ファンデーションやアイメイクでかゆくなる、汗とメイクでかゆくなる人は、化粧下地に専用の皮膚の保護剤を塗っておくといいですね。肌に負担が少ない赤ちゃん向けの皮膚保護ムースが販売されているので、アトピーが良くなるまで利用するといいかもしれません。これは、浸出液ドロドロの場合は使えませんが、顔に赤みとカサカサメインのアトピーの部分がある場合には使える手段です。不意に結婚式への出席とかメイクせざるを得ない状況になったときにもお勧めです。
4:メイクしているように見せかける
メイクを使わずに、化粧品以外のアイテムを駆使して、あたかもメイクをしているかのようにごまかします。
もしくは、アトピー支障のない部分に、最低限のポイントメイクっぽいことをします。
最悪の時期、アトピー酷くてメイクもしたくない時期にはこれで乗り切りましょう。
顔のアトピーを隠す、それもメイクなしで
隠したい、隠せない、でも会社でメイクなしでは支障が出る。
結局どうしたらいいんだってことで、苦肉の策でやっていたのは、メイクなしでもメイクしているように見せかける方法でした。
治療の面から言っても、毎日メイクとクレンジングを繰り返すのは、肌にとっては大きな負担です。スキンケアだけで肌を休ませるほうが、絶対に肌はきれいになります。
アトピーが顔に出ているときは、できるだけノーメイクで過ごすのが正攻法です。
アトピーをマスクで隠す
まずは、定番のマスク。
ドラッグストアでマスクを箱買いして、常備。
風邪ひいてるの?とか聞かれますけど、「アレルギーが酷くて皮膚が敏感なんです。埃や花粉で荒れてしまうんです」とか答えていました。
接客や営業ではつけることができない場合もありますが、頬や口、顎回りのアトピーにはマスクが便利ですね。
アトピーを眼鏡で隠す
目の周りにアトピーが出ているときって、赤みが出たり、腫れたり、しわができたり、乾燥で皮膚がけば立ったり、なかなかメイクができませんでした。
そこは割り切って、ファンデもアイメイクもしない。
メガネをかけてごまかします。
セルフレームの、縁が少し太めのものをかけると、目元もごまかしがききます。茶系の色をチョイスすれば、肌の赤みが悪目立ちしません。
目が悪くない人も、伊達メガネを作ってみるといいですよ。
アトピーを悪化させず隠すメイクのポイント
マスクやメガネを活用しつつ、メイクしているっぽく見せるポイント。
一つ目は、眉毛
しっかり眉毛の人は、眉の形だけは常に整えておきましょう。眉の輪郭ラインがきれいに出るように整えておきます。
ステロイドの影響で眉毛が抜けて減っている人は、まばらになっている眉のラインを薄くアイブロウで描くことができればベストですが、アイブロウでもかぶれる場合はメガネで乗り切りましょう。
眉が整えられていると、印象がかなり良くなります。
二つ目はリップ
唇は、リップクリームでツヤ感を出しておくと、メイクしている感じが出てきます。
リップも合わない場合は、薄くホホバオイルを塗るのでもいいです。ひまし油を唇に塗ると、リップグロスのようなボリュームのあるツヤが出ます。
リップの艶があると、一気にメイクしてる感じが出ます。
この二つをやると、メイクしてなくはない!レベルの顔の印象です。
荒れた肌を隠すのではなく、人の目線を唇と眉毛にフォーカスさせることで、ある意味カモフラしている感じです。
自分ではアトピー肌が気になるかもしれませんが、他人からの印象は確実に上向きます。
私も顔中がボロボロの時は、グレーブラウンのセルフレームのメガネと、アイブロウ、リップだけはやってました。
その後、特に会社から注意されることもありませんでした。
さらに追加するのであれば、まつ毛のマスカラです。
使うのは、お湯で落ちるタイプのフィルムマスカラです。フィルムマスカラであれば、強いクレンジング剤を使わなくても落ちますし、落とすときに目の周りにマスカラの成分を広げてかぶれてしまうリスクが低いです。
無理に根元からつけず、まつ毛の先のほうをメインにつけます。
おわりに・まとめ
メイクしたい、アトピー隠したい、と気持ちは人によっていろいろあると思うし、置かれている状況もあると思いますが、できるだけアトピー肌を治癒させることを最優先に、自分をいたわることを大切にしてあげたいものです。
肌が整えば、メイクもできますし、皮膚保護剤を使う方法もあります。
その時も、皮膚炎を悪化させるような成分が入っていないか、皮膚科専門医との相談やパッチテストによる悪化因子の特定は大切です。
なんとか工夫して、社会生活とうまく調整していきましょう。