アトピーに温泉治療、効果はある?炎症には?

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アトピーの治療に温泉が良いという話がありますが、どうでしょうか。私も脱ステロイドを終えて全身にアトピーがあるときに温泉に行ったことがありますが・・・。効果があるのか、炎症がある場合でも行っていいものなのか?調べてみました。

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アトピーの温泉治療とは?

アトピーを治す目的で、温泉を勧められることがあります。
皮膚に良い温泉に泊り込みで行って、温泉に入っては出てを繰り返すうちに、肌の状態が良くなると言うものです。

温泉地に行って、数週間から数カ月、ゆっくりと湯治をします。

ただし、温泉に入るだけでアトピーが治ると言うわけではなく、生活改善や薬物治療と並行して行うオプション的な要素が強いと思われます。

 

アトピーに対する温泉の効果は?

アトピーが温泉で改善するのは、以下の理由と言われています。

 

泉質によって得られる効果

皮膚の表面は弱酸性なので、酸性泉がアトピーに良いとされています。
アトピー性皮膚炎の症状、特にかゆみを悪化させている原因のひとつに、皮膚表面にある黄色ブドウ球菌の増殖があります。酸性泉はブドウ球菌の殺菌効果にも優れているので勧められるケースがあります。
しかし、刺激の強い酸性泉が肌質に合わず、かえって症状が悪化してしまう場合もあるので、酸性度が余りに強いところは避けたほうが良いのかもしれません。

硫黄泉はかなり肌があれてアトピー性皮膚炎には危険な事が多いとされています。

アルカリ泉は、肌の不要な角質や皮脂をとってくれるので、美肌効果があると言われていますが、皮脂と潤いが不足しているアトピー肌には刺激が強く、却って症状を悪化させかねません。

重曹泉は、皮膚の角質を穏やかに柔らかくするため、肌が象のように固く落屑が激しい時には合っていると言われています。

ただし、泉質は同じでも、Phの違いから、肌へ刺激が強い温泉もあります。
アトピー治療の実績がある温泉をまず選び、その際に、泉質も事前に問合せをしたほうが良いでしょうね。併せて、ご自身の肌の状態も伝えて、改善例があるかどうかも下調べしたほうが良さそうです。

 

北海道の豊富温泉は油分もある!

 

もうひとつ、特徴的な温泉に、北海道の豊富温泉があります。
豊富温泉は、黄色に濁っており、石油や天然ガスとともに湧出してくるため少し油分を含んでいるという珍しい温泉です。油分は石油の臭いがします。乾癖やアトピーに対して、油分に含まれるタール成分が、が抗炎症作用を発揮すると考えられており、アトピーの人によい温泉として知られています。かなり特殊な温泉です。

 

ストレスからの解放感

普段からストレスの多い生活をしている人が、温泉地に一定期間行くことで、日々のストレスから解放されます。ストレスを忘れてホッとする時間が、アトピーの改善を促す効果も大きいです。
実は温泉療法の効果は、ストレスからの解放感が一番大きいとも言われています。海外でも自然のきれいな土地で、炭酸泉のスパに入ってアトピーを治す方法がありますが、良い空気と解放感の相乗効果を狙っているとされています。

ですので、温泉に行っても、仕事のことや悩みで頭の中が一杯になってしまうなら、効果はな余り期待できませんね。気持ちの切り替えが必要だって事です。

同じ理由で、温泉地のお湯を持って帰り、家のお風呂に入れても効果がないことも多いようです。

 

冷えの改善

お湯にゆったりと浸かることで、体が芯から温まります。温めることで、代謝がよくなり、血流が良くなり、体の回復機能が高まる効果が期待できるとされています。内臓機能が高まることも期待できます。

 

アトピーの炎症が強くても温泉に入っていい?デメリットは?

一口にアトピーといっても、症状はいろいろあります。単純にカサカサしているレベルのアトピーの人、患部の面積がそれほど多くない人であれば、温泉に入っても、上がった時に保湿などしておけば特に問題は出ないことが多いですが、炎症がひどい場合、患部面積が広い場合などは注意が必要です。

 

炎症がひどい場合

ジュクジュクした患部のアトピーは、悪化することがあります。温泉は多くの人が入る場所でもあるので、雑菌に感染する可能性もあるからです。温泉の中には、循環温泉といって、塩素殺菌されたお湯をつかっていることもあります。そういう場合はある程度殺菌されていますので安心です(反対に塩素で肌が荒れるリスクあり)ただ、余りに炎症がひどいと、温まることで痒みも増す場合があるので、気をつけたほうがいいですね。

 

温泉の温度にも気をつける必要あり

温泉地の源泉などは、お湯の温度が高めの場合があります。余りに高い温度のお湯は皮膚への刺激になります。熱いお湯は皮脂を奪いやすいので、湯上りの乾燥もひどくなります。しっかりした肌の人であれば、温泉に入って温まると汗と皮脂がすぐに分泌されるので問題ないのですが、アトピーの場合はもともと皮脂不足な上に、患部の汗腺は発達していませんので、余計にガサガサになりやすいです。
お湯の温度は、ぬるめの38度ぐらいが理想です。高くても40度を超えないくらいがいいのですが・・・。

 

長風呂は皮膚の乾燥を招く

ぬるい温度のお湯であっても、長時間お湯につかっていると、皮膚がふやけて、肌の保湿因子が流れ出やすくなります。湯上りの乾燥肌を招きやすくなることは否めません。
湯上りの保湿アイテムもしっかり準備しておくことをお勧めします。

 

長時間の入浴は予想以上に体力を消耗する

温泉に入る過ぎるのも問題があります。せっかくだからと長時間お湯につかっていたり、一日の大半を温泉につかったり出たりを繰り返していると、かなり体力を消耗します。
かゆみで眠りが浅い方などは体力が落ちていることもありますので、お湯に長時間浸かることでさらに体力を消耗することがあります。湯あたりなどに気をつけて、無理のない範囲で入るように調整が必要です。

 

おわりに

私は温泉に長期間治療で赴いたことはありません。アトピーの真っ最中に一泊程度の温泉旅行には行ったことがありますが、乾燥するやら痒いやらで、余り長湯できなかったこともあり、それほど魅力を感じることはなかったんです。
人によっては、温泉地に行くことで、ストレスからの解放感によって劇的にアトピーが改善することもあるそうです。
泉質選びは、アトピー治療の実績があるところが一番よいでしょうね。現地の人や専門家の意見を聞くのがよさそうですね。

空気の良い温泉地で、日ごろのストレスから解放されて、ゆーったり治療に専念したい方は、リスクに気をつけて試されるといいですね。

 

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このサイトについて

tきらり

きらり です。

小さい頃からずっとアトピー。大人になっても悪化の一途。

いわゆる全身ステロイドリバウンドも経験しましたが、働きながら完治させました。もう長らく、ステロイドは使っていません。


その実体験を元に、良かったこと、悪かったことを、知っておくとよいことを、みなさんにシェアしたいと思います。


ちなみに、ステロイド完全否定派ではありません。ステロイド治療も代替医療も両方の良いとこどりで、いかに私生活と治療を両立させるかがモットー。人生の中心は病気の治療じゃないよね。やりたいこと楽しむためのものだよね。

こうして公開することは想定していなかったので、全身ボロボロの時の写真は残っていないけど、ラストスパートの時はこんな感じ。


ダラダラとステロイド付けていた部分は頑固だったなぁ・・・
アトピー完治


今日も仕事から帰って、せっせとブログ更新してます。ときどき見に来てください。


【お願い】 運営者きらりは元患者の立場であり、アトピーを職業にする気持ちはありません。アトピーに関する執筆・講演等やお仕事コラボのご依頼は申し訳ありませんが全てお断りしています。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。