アトピーの食事で摂りたいビタミン・ミネラル!野菜で補える?

LINEで送る
Pocket

スポンサーリンク

アトピーの完治にはビタミン・ミネラルが大切です。食事でビタミン・ミネラルを補うには野菜をたくさん食べることが大切と言われていますが、実際はどうなのでしょうか?どうやってビタミン・ミネラルを摂取すればいいのかについてもお話したいと思います。

スポンサーリンク

アトピー向けの食事で取りたいビタミンは?

アトピーを治すためには、ビタミンが必要不可欠です。
食事でしっかり取れるのが理想です。

アトピーに関連している主なビタミンを挙げてみます。

 

ビタミンA

皮膚の粘膜をまもる作用があるビタミンです皮膚や粘膜は上皮細胞といい、傷や感染症から身体を守ってくれる働きがあります。また肌の潤いを保ち乾燥から身を守る働きもあります。かさかさ肌の人はビタミンAの不足が原因かもしれません。

<にんじん・モロヘイヤ・ほうれん草・春菊・大根の葉・高菜>

もともとビタミンAの形をしているレチノールは、 レバー・玉子・乳製品に多く含まれます。

体内でビタミンAに変えられる「β-カロテン」は緑黄色野菜に豊富に含まれます。

 

ビタミンB

ビタミンB1、B2、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)、B6、B12、葉酸、ビオチン、を総じてビタミンB群といいます。
ビタミンB1
糖質をエネルギーに変えるために必要不可欠。皮膚や粘膜の健康維持を助ける。不足するとイライラや集中力の低下がおきます。ビタミンB1が不足すると糖質の分解がうまく行われなくなるため、体内に乳酸などの疲労物質がたまり、疲れやすくなります。
<豚肉・うなぎ・玄米・小麦胚芽・大豆・グリンピース>

 

ビタミンB2
甲状腺にも大切なビタミンで、不足すると皮膚炎や舌炎をおこします。 有害な過酸化脂質を分解する作用があります。
脂質の摂取が多いほどビタミンB2はたくさん必要になります。
<レバー・うなぎ・納豆・玉子・モロヘイヤ・豆苗・菜の花・干しシイタケ・まいたけ>

 

ビタミンB3(ナイアシン)
微量ですが、肝臓内や、腸内細菌によって体内で生成されますので、不足することはないと言われています。関与している酵素は約500種。二日酔いの原因となるアセトアルデヒドを分解する。お酒を飲むほどナイアシンが消費されます。
ナイアシンは、アトピーのかゆみ物質であるヒスタミンを分解する作用があります。
不足すると日光に当たりやすい顔や手足に炎症がおきます。胃腸障害や精神障害を引き起こすこともあります。
大量摂取すると、ナイアシンフラッシュといって皮膚が赤くなったりします。
< 豚レバー・牛肉・鶏ムネ肉・マグロ・カツオ・アジ・サンマ・サバ・まいたけ・エリンギ>

 

ビタミンB5
体の代謝反応に必要な補酵素の重要な成分。脂質、糖質、たんぱく質の代謝を助ける。 また体内の有害物質の解毒にも関係します。、副腎皮質ホルモンの分泌を促進する効果があります。
<子もちカレイ・ニジマス・タラコ・銀鮭・イワシ・鶏レバー・鶏肉・アボカド・モロヘイヤ、納豆>

 

ビタミンB6
ビタミンB6は腸内細胞でも合成されているので一般的に不足しにくいといわれていますが、抗生物質の服用期間が長い人は、腸内細胞での生成が不足しがちですので注意。
体内にたんぱく質を供給して、皮膚の代謝を高める働きがある栄養素です。皮膚の炎症を抑える働きがあります
< レバー・まぐろ・かつお・さけ・かぶの葉・にんにく・バナナ>

 

ビタミンB12

一酸化窒素はフリーラジカルの一種で、アトピーの炎症を悪化させますが、この一酸化窒素(NO)を消す作用があるのがビタミンB12です。
植物性食品にはほとんど含まれず、菜食主義者は欠乏することがあるので、食事制限をしている人は注意が必要です。
<牡蠣・アサリ・ホッキ貝・サンマ・イワシ・レバー・卵・チーズ>
※微生物によって作られるビタミンB12もあり、ちゃんと発酵製造された味噌・醤油・納豆には含まれています。

 

葉酸

細胞の新生や正常な赤血球の生成をサポートしています。
<レバー、うなぎ、緑黄色野菜> ただし、野菜はゆでると損失しやすいです。

 

ビオチン

かゆみのもとになる化学物質の生成を阻害し、炎症を防ぐ作用があります。
ビオチンをエサにしている「フェカリス菌」というビフィズス菌がいますので、乳酸菌の薬との食べ合わせには注意が必要。逆にアシドフィルス菌は腸内でビオチンを作ってくれます。
<鶏レバー・豚レバー・卵・ピーナッツ・アーモンド・くるみ・大豆・納豆・ごま>

※生の卵白は逆にビオチンの吸収を妨げます

 

ビタミンC

抗酸化作用があります
皮膚にとって極めて大切なコラーゲンの生成にビタミンCは必須です。抗酸化作用があるととともに、副腎でのコルチゾール(ステロイドホルモン)の分泌を促します。

<パセリ・ブロッコリー・ピーマン・レモン・いちご>

 

ビタミンD

体の中から抗菌力を高め、とびひ等の感染を防ぎます。副甲状腺の正しい働きをサポートします。
ビタミンDは動物性の食事から、コレステロールとして体内に取り込まれ それが皮膚で、紫外線にあたることでビタミンD3に変換され、肝臓・腎臓でビタミンD3となって体内で作用します。
玄米菜食をした場合はどうしても不足するので注意が必要です。
<鮭・さんま・にしん・サンマ・魚の肝油・きくらげ・干しシイタケ・しめじ>

 

ビタミンE

紫外線で発生した活性酸素を除去する効果があり、脂肪酸の体内での酸化も防ぎます。炎症の抑制に作用します。末梢血管を広げ血行を良くする働きもあります。
<ピーナッツ・アーモンド・ひまわり油・小麦胚芽・とうがらし・抹茶・筋子>

—-
アトピーに関与するビタミンは多くの種類がありますね。ビタミンB群などは肉や魚のほうが効率よく摂れますし、ビタミンCについては野菜や果物に豊富に入っています。バランス良く多くの食品を取ることがカギと言えますね。

 

 

アトピーはミネラル不足だと治らない!必要なのは?

アトピーの改善にはミネラルも不可欠です。食事でも摂れるように心がける必要があると同時に、ミネラルを体外に排出してしまう添加物の摂取も控えたいものです。

 

亜鉛

体内で約200の酵素の働きに関与しています。コラーゲンの再生に重要な役割を果たします。
また、ヘルペスや水イボといったウイルス性の皮膚病に対する免疫力の強化にも効果を発揮します。
体に有害な重金属(特にカドミウム)と結合し解毒します。
<牡蠣・レバー・ウナギ・たらこ・ホタテ・アーモンド・カシューナッツ・高野豆腐・アルファルファ>

 

マグネシウム

人体325種類の酵素に関わっているため、全身の生理機能・代謝機能に重要な役目を持っています。
有害な重金属と結合して、体外に排泄する働きもあります。
高脂肪・高タンパク質の食事で体外に排出されやすく、精神ストレスでアドレナリンが過剰分泌された際にも大量消費され
下剤にも使われ、食物の体内通過時間を短くする作用もあるので、摂りすぎると逆に栄養素が吸収される間もなく排泄されるというデメリットもあります。
<あおさ・大豆・干しヒジキ・昆布・アーモンド・ひまわりの種・ごま・するめ・干しエビ・玄米>

 

セレン

活性酸素を除去する作用があります。砒素、鉛、水銀、銅、カドミウム、といった金属の解毒にも有効です。
特に化学物質によるアレルギーに効果があり、白内障の予防効果もあります。
ただし、サプリメントでの大量摂取は副作用の報告もあり単体での量の調節がむずかしいようです。
<わかさぎ・いわし・かれい・ホタテ・牛乳・ネギ・カキ・たら・牛肉・ニンニク>

 

マンガン

皮膚の形成とバリア機能を担っている「セラミド」を作り出す原料となります。ビオチンを体内で有効に活用するためにも必要なミネラルです。

<緑茶、にんにく、しょうが>

 

単体で不足することはまず稀ですが、抗生物質の中には肝臓に蓄積されている銅の排泄を促してしまうものがあったり、アトピー性皮膚炎などの治療で使われるステロイドにより副腎の働きが鈍ってしまった結果、セルロプラスミンの生産を低下させ、銅のバランスが崩れることがあるそうです。

銅はカンジダ菌の増殖を押さえているのですが、不足すると繁殖を招きます。カンジダで皮膚の炎症が悪化しているケースがあります。
亜鉛とのバランスが大切で、亜鉛15:銅1の比率が適切。亜鉛ばかり摂取すると銅が相対的に不足に陥ることがあります。

<豆類・種実類・えび・かに・いか・牛レバー>

 

ケイ素

カルシウム、グルコサミン、ビタミンD、そしてコラーゲンの働きに関わる重要なミネラルです。
コラーゲンの合成と、胃および暢壁細胞をつくる働きがあり、ダメージを受けた細胞組織の回復のために大切なミネラルです。不足することで、アトピーの皮膚の修復と炎症の抑制、栄養素の吸収には最も重要な腸壁の維持ができなくなる恐れがあります。

<玄米・あわ・アルファルファ・スギナ・ホタテ・ホヤ・サザエ・豆類・ほうれん草・にんじん>

 

アトピーの食事に野菜!でも必要な栄養素は摂れるの?

アトピーの回復を早めるためのビタミン・ミネラルを食事で摂るには、やっぱり野菜!と考えてしまいます。もちろんしっかり摂りたいところです。
肉類をたくさん食べている人は、たんぱく質と脂質の代謝にビタミンがたくさん使われます。野菜をいっしょに食べてバランスを取ったり、肉食を控えることでバランスを取る必要があります。
ですが、ビタミンBやビタミンE、ビタミンD、亜鉛など、肉や魚介類に多く含まれる栄養素は、野菜だけでは不足することもあります。肉類のほうが少量で効率よく摂取できる点も無視できません。
食事制限で野菜だけを食べている人は、定期的に栄養不足になっていないかチェックが必要です。

 

昔より減ってしまった栄養素

さて、野菜を取るのはいいですが、最近、野菜の栄養価が昔と比べて落ちていると言う話を聞いたことがありませんか?
実際に科学技術庁資源調査会の出している食品成分表で、各種野菜のビタミンやミネラルの量を比較すると、少なくなっているようです。
その原因は、一年中、安定して野菜を流通させるために、ハウス栽培や促成栽培といった大量生産を行った結果だと言われています。
化学肥料や農薬を使い、通常より収穫量を増やす操作を行ったり、自然ではない状態の栽培方法を行った結果とも言われています。

実は、旬の野菜と、時期外れの野菜を比較すると、その栄養価は全く違うのです。

特に、カロテン・ビタミンC・ビタミンB群など、ビタミンの含有量は、旬であるかどうかにかなり左右される実験結果があります。
季節変動は、野菜の種類もよりますが、平均して2~3倍。
特にビタミンCとカロテンの変動は大きく、例えばホウレンソウでは、最大4倍の開きがある結果が出ています。

旬の野菜を選んで食べることはとても重要なんですね。

 

市販の年中手に入る野菜だけで栄養素を賄うためには、たくさんの量を食べる必要があることも留意しましょう。

 

実は有機野菜もビタミンミネラル不足?

さて、ビタミンは季節変動を受けますが、ミネラルはあまり季節変動を受けません。
と言うのも、野菜のミネラルはどちらかというと、農薬の使用量や土壌の状態に左右されるためです。ビタミン類は光合成の影響を受けるからだとされています。
では、有機栽培の野菜がいいのか?と言う話ですが、そう簡単な問題でもなく・・・、有機だからといってミネラルが豊富というわけではありません。
生産者によって、使用する農薬や、育成方法が違いますし、土壌のもともとの持っているミネラル分にも左右されます。無農薬だったとしても、ミネラルが多いとは限らないんですね。

この辺りは、生産者のこだわり(土づくり)によるところなので、野菜を選ぶ際には注目してみるといいですね。

 

野菜は旬のもの、土壌づくりからしっかりしたものを選ぶといいですね。

 

 

おわりに・まとめ

アトピーに関与しているビタミンとミネラルは種類も多いです。食事で摂るなら、栄養豊富な旬の野菜をたっぷり取ることに加え、肉や魚で効率よく取れるビタミンB類のような栄養素は、良質な食品で取り入れるようにしたいものです。

アトピー改善のスピードアップや、食事制限と一緒に栄養摂取も考える場合は、サプリメントも上手に活用するといいですね。

 

 

LINEで送る
Pocket

このサイトについて

tきらり

きらり です。

小さい頃からずっとアトピー。大人になっても悪化の一途。

いわゆる全身ステロイドリバウンドも経験しましたが、働きながら完治させました。もう長らく、ステロイドは使っていません。


その実体験を元に、良かったこと、悪かったことを、知っておくとよいことを、みなさんにシェアしたいと思います。


ちなみに、ステロイド完全否定派ではありません。ステロイド治療も代替医療も両方の良いとこどりで、いかに私生活と治療を両立させるかがモットー。人生の中心は病気の治療じゃないよね。やりたいこと楽しむためのものだよね。

こうして公開することは想定していなかったので、全身ボロボロの時の写真は残っていないけど、ラストスパートの時はこんな感じ。


ダラダラとステロイド付けていた部分は頑固だったなぁ・・・
アトピー完治


今日も仕事から帰って、せっせとブログ更新してます。ときどき見に来てください。


【お願い】 運営者きらりは元患者の立場であり、アトピーを職業にする気持ちはありません。アトピーに関する執筆・講演等やお仕事コラボのご依頼は申し訳ありませんが全てお断りしています。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。