アトピーのステロイド軟膏の止め方。すぐに止める?減らし方は?

LINEで送る
Pocket

アトピーのステロイド軟膏を止めたい、減らしたいと思っていますか?でもアトピーがひどくなったりステロイドリバウンドを起こしたりしたらどうしようと心配になりますよね。こればっかりはその人の体の状態にもよりますが、今考えられる私なりの最善の方法をお伝えしたいと思います。安易に脱ステして生活をぐちゃぐちゃにすることなく、上手にステロイドなしの生活を目指すために、ご自身の症状やライフスタイルに合わせて参考にしてみてください。

スポンサーリンク

 

アトピーのステロイドの止め方は?

ステロイドを止めるにはどうしたらいいのでしょうか。
皮膚科の標準治療を受けている場合はステロイドを使っていると思います。きっちり皮膚症状がとれるまで、ステロイドを塗り続けるように指示されることがほとんどです。

ステロイドを止める方法は、大きく分けて二つあります。

一気にやめてしまう方法と、少しずつやめる方法です。

 

ステロイドを一気に止める

今使っているステロイドを一気にやめて、その後一切ステロイドを使わない方法です。
この方法は、いわゆる脱ステロイド治療を行う医師の元で行うのが一番です。

 

長期間にわたりステロイドを使用していた人の多くが、ステロイドの離脱症状を経験します。

もちろん、離脱症状(リバウンド)を起こさない人もいます。ステロイドの使用期間が短い人や、ステロイドを使っていても、体内の炎症コントロール機能が衰えていないような人です。これは個人差があります。ステロイドの使用期間と、脱ステロイドをするときの体のコンディションにより様々です。

 

ステロイドの離脱症状、いわゆるステロイドリバウンドに見舞われると、ステロイドを塗っていなかったところにも皮膚炎が出てきて、壮絶なかゆみ、赤み、傷の痛み、浸出液、落屑、感染症、むくみ、体の冷え、不眠、などの症状に悩まされることになります。ちょっと動くだけで皮膚が破れて汁が出たり、血が出たりするので、身動き一つがストレスになります。見た目も悪くなります。体力的にも精神的にも結構きついものがあります。
症状が全身に及ぶ場合など、仕事が続けられなくなる、寝たきりになるなど、生活に大きな支障が出ることもあります。

この不調に立ち向かえるだけの体力・精神力と、家族をはじめとする周囲のサポートがあるに越したことはありません。

 

ネット上や、お医者さんで知り合った人など、色々な話を見聞きすると、脱ステロイドを一気に進めたけれど、あまりのしんどさに、またステロイドを使うようになった人も多いです。私も一度経験があります。

だからといって最終的にステロイドがやめられないわけではないですし、それでも苦痛の時期を乗り越えれば、肌はきれいになります。

 

また、どうしてもステロイドを止めざるを得ない状況になる場合もあります。ステロイド依存やステロイド抵抗性など、ステロイドが効かない状態になっている場合です。長期連用した場合に起こる現象です。

脱ステロイドのリバウンドについて症状から経過までまとめ

 

一気にやめる場合のデメリットは、もし離脱症状がひどくなった場合、生活に影響が出てきてしまうことでしょう。

また、内服ステロイド使用の場合は特に、脱ステロイド専門医師の元で行うことを基本としましょう。素人判断で行うと危険です。

 

ステロイドを少しずつ減らして止める

現実的、かつ、理想的なステロイドの止め方は、少しずつ減らして止める方法です。

 

そもそも、皮膚科のガイドライン通りの治療でも、ステロイドを塗って、皮膚の改善とともに、ステロイドのランクを落としていく計画になっています。

しかし・・・そう上手くはいかない!という方が多くて困っているって話ですよね。現実には。

 

順調にステロイドで皮膚がきれいになればいいのですが、いざステロイドを減らすと症状が悪化し、また以前と同じ強さのステロイドを塗らなくてはならなくなったり、今の強さのステロイドが効果がなくなったりするので、なかなか止められないということが起こり得ます。もちろん順調にステロイドで皮膚炎がおさまり、再発しない場合もあるのですが・・・。

 

この順調に減らせるか、減らせないかの差は、ステロイドを塗って皮膚の炎症を抑えている間に、皮膚の炎症を起こしている悪化因子を減らせるかどうかにかかっています。
アレルギーを誘発するもの、接触性皮膚炎を引き起こしているもの、ストレスによる交感神経優位で炎症がおさまらない、栄養不足など、炎症を引き起こしている原因があるので、そいつをいかに減らせるかによります。

ステロイドの副作用で症状がこじれている場合もあるので、その見極めも重要になります。

 

すぐにステロイドを止めた方が良い症状とは?

アトピーでステロイドを塗り続けていた場合、ステロイドの副作用で、ステロイドを塗ると逆に悪化する状態になっている場合があります。
その場合はステロイドを止めて、症状に合った治療に切り替える必要があります。逆にステロイドを止めた方がかゆみが楽になることもありえます。

 

ステロイド皮膚炎・酒さ様皮膚炎を起こしている場合

ステロイド皮膚炎といわれる症状があります。「酒さ様皮膚炎」とも呼ばれています。「酒さ」という皮膚の状態があるのですが、ステロイドを塗り続けることによって、酒さのような状態になってしまった、ということで酒さ様皮膚炎というそうです。

皮膚の表面が赤く、つるつるとした状態で、皮膚のしたに薄く毛細血管が浮き出ている状態。

ステロイドの副作用で、ステロイドを長期間塗っていると起こる症状です。毛細血管拡張、皮膚萎縮、ニキビのような発疹も目立つようになります。

 

この症状は、ステロイドを塗り続けると悪化するだけなので、すぐに止めた方が良い症状です。単純なアトピーの症状ではありません。

ステロイド皮膚炎を認め、ステロイドを塗るのを止めた場合、一時的に、赤み、腫れ、ほてり感が強くなって、恐ろしく悪化します。しかし1~2週間でおちついてきて、以後は徐々に治るとされています。

 

顔面などのステロイドの吸収が多い部位に起こりやすいのですが、きついステロイドを塗り続けた場合はどこでも出る余地があります。
この場合は一時的にひどくなることを覚悟でステロイドを止めるしかありません。
かかりつけのお医者さんが正しく判断してくれない場合は、はっきり言って医師を変える方がよいでしょう。

そうならないように、正しいステロイドの塗りかた、使い方を指導してくれる先生を選ぶのが鉄則です。
患者としては、ステロイドは、ガサガサ・ごわごわしたところに塗り、皮膚表面が赤くつるつるしているところには塗らないものと覚えておく。簡単な目安になりますが、酒さ様皮膚炎を防ぐための皮膚状態の見分け方です。皮膚科の先生に教えてもらいました。知っておくと良いと思います。

 

細菌、真菌に感染している場合

ステロイドには免疫抑制作用があるため、細菌や真菌の感染に弱くなります。

黄色ブドウ球菌が繁殖するとか、カンジダ菌が増殖するとか、「とびひ」や「あせものより」も細菌ですので、ステロイドを塗ると悪化することがあります。
ニキビ毛嚢炎も毛穴の感染症なので、起こりやすくなります。「めんちょう」もそうです。

 

ステロイドで弱った皮膚に大量繁殖した黄色ブドウ球菌は、スーパー抗原を出し、Ⅳ型のアレルギー反応(Tリンパ球を刺激して起こる血液検査ではわからないアレルギー。接触性皮膚炎のこと)を起こして皮膚炎を悪化させます。

 

ちゃんとした皮膚科の先生であれば、こういった皮膚の症状を見極め、抗生物質抗真菌薬を処方してくれます。あとは皮膚の消毒薬とか。

スポンサーリンク

黄色ブドウ球菌であればイソジンでの消毒が有効ですね。でもイソジン使い続けてイソジンに接触性皮膚炎起こす人もいるし、耐性菌の問題もあるので、変に自己判断で消毒をするより、皮膚科で適切な処置を聞くのが一番いいです勝手に市販の薬や消毒薬を使って拗らせると危険なので、信用できる皮膚科へ行って、ちゃんと症状を申し出て検査してもらいましょう。真菌・細菌は奥が深いです。

 

アトピーの症状だと思っていたら、このようにステロイドが逆に皮膚炎の症状を悪化させていることもあります。
そういう場合はステロイドを中止して、別の治療を施す必要が出てくることを覚えておきましょう。

 

ステロイドが効かない!ステロイド抵抗性の場合

ステロイドを塗っているのに、だんだん効かなくなって来る場合があります。

純粋にステロイド外用剤の効きが悪い現象のことなのですが、この現象があると言う医師と、そんなものはなくて単に症状が悪化しているだけだという医師がいます。医師によっても見解が分かれるのですが、私の経験では、ステロイドを塗っても塗っても症状が良くならないことはありました。

皮膚科のお医者さんだったら、一旦より強いステロイドを処方されることもあるでしょう。でも、それを塗っても炎症が治まらないケースです。

こちらでも詳しく触れています。 ⇒脱ステロイドのリバウンドについて症状から経過までまとめ

 

こういう場合は、一旦ステロイドを中止せざるを得ません。

お医者さんだとプロトピックを勧められるかもしれません。

一旦ステロイドを休むことで、ステロイド再開したときにまた炎症を抑えることができるようになる場合があります。脱ステして再開したらすごくステロイドが効くようになったと言うケースは良く耳にします。

 

 

アトピーのステロイドの減らし方は?

では、ステロイドを減らしてやめる方法について取り上げてみたいと思います。

 

味方になってくれる医者をさがす

まずは理解のあるお医者さんをさがすのが第一次選択ではないかと思います。
これは、いきなりステロイドをやめる方法でも、少しずつ減らしていく方法でもいいです。とにかくきちんと話ができて、最終的にステロイドをやめて生活ができることをゴールにしているお医者さんです。
症状が出ていたらステロイドを出して、薬がなくなったら来るように指示するだけの3分診療のお医者さんは避ける必要があります。
今のかかりつけの医師が、きちんと話ができないレベルの人であれば、変えてしまうほうがいいでしょう。

最低限でもTARC検査をして、ステロイドのレベルを体の部位によって変えてくれるようなお医者さんにかかるようにします。

 

TARC検査をしてもらう

TARCはアトピー性皮膚炎の炎症の状態を反映する数値です。今のところTARCが一番皮膚炎の重症度を的確に表してくれますし、皮膚内部で起こっている見えにくい部分の炎症度合いも客観的にわかるため、信頼できます。
実際問題、ステロイドが炎症を押さえているから症状が出ていないのか、ちゃんと体の炎症が消えて症状が出ていないのかを判断するのは難しいものがあります。目安としては、皮膚の奥の方が何となく赤暗い色をしている場合はまだ炎症が皮膚の奥で残っています。ステロイドは塗った部分から、つまり皮膚の表面から炎症をとっていくので、こういう現象が起きてしまうんでしょう。
皮膚観察ができるお医者さんで、この状態の見極めができる先生なら最高ですが、数値でみる方が話が早いですし、対応してくれるお医者さんも多くなると思います。

 

悪化因子の特定、排除を平行して行う

必ず行うのは、悪化因子の特定です。
いつ頃から、どんなふうにアトピーが悪化したのかを探る必要があります。
食生活、住環境、皮膚刺激、精神ストレス、体の歪みなど、アトピーの悪化に関係したものを特定してできるだけ排除、改善していきます。

ステロイドを塗っても、体の中から炎症がひたすら出てくる状態であれば、症状が出ては薬を塗るのモグラたたき状態になるのは避けられませんよね。
生活習慣を見直すことはとても重要です。

 

生活習慣で、例えばすぐに排除できる悪化因子であれば良いのですが、例えば腸内環境の悪化や栄養不足、精神的ストレスが常にある環境などは、改善するのにどうしても時間がかかりますので、焦らずに根気よく行うことが大切になってきます。
まずは、今使っているステロイドの強さや量を変えずに、悪化因子の排除に着手して、皮膚状態の変化を見ていくことから始めるといいです。

まず、過去を振り返って、いつからアトピーが出てきたのか、悪化したのか、良くなった時はどんな時か、病歴を紙に書いておきます。
そして、現在の生活習慣も記録しておきます。
そこから、悪化因子と思われるものを、どんどん減らし、結果皮膚の状態やかゆみがどのように変化したのかを紙に書き出してチェックしていきます。

併せて、TARCの数値も1か月に1回検査してもらい、どのように変化するのかを追っていきます。

この方法はかなり現実的だと思いますよ。

 

スキンケアを並行して見直す

スキンケアも正しく行います。ここで言うスキンケアは保湿と言う意味ではなく、肌の回復を邪魔しないことを言います。肌の状態によって、保湿したほうがいい時もあるし、保湿なしのほうが快適な時もあります。

一度保湿を止めてみて、様子を見て、保湿したほうが楽な場合は保湿剤を選んで付けるようにします。

先に述べた黄色ブドウ球菌で皮膚炎が悪化しているのであれば、一時的に皮膚の消毒や殺菌の処置も必要です。

ステロイドを止める過程で、肌の状態もいろいろ変化します。状況に合わせて行います。

 

最終的にステロイドをやめるタイミングは

標準治療だと、皮膚の症状がなくなり、TARCの数値が標準以下(500ぐらい)に下がったらステロイドを止めるという判断になっています。逆を言えばさがりきるまではステロイドを止めさせてくれません。

もし、ちゃんと話を聞いてくれるお医者さんであれば、数値を見ながら、患者側からステロイドを止めたいと申し出してもいいかもしれません。きちんと納得行くまで相談しましょう。

悪化因子に対する対策をしっかり行っていれば、体内から炎症対策ができているはずなので、TARC数値は下がっていくはずです。体内の炎症も下がってきているなら、ステロイドを止めても症状がぶり返す可能性は低くなっているはずです。

 

私の経験では、TARCが下がっていれば、皮膚症状が出ていても、悪化して皮膚炎が広がることはありません。後は皮膚の表面が治るのを待つだけって感じです。

体内の炎症が下がっている状態って、体のだるさなど、基本的な体調がとても良い状態になっています。皮膚のかゆみはあるけれど、かゆみに振り回されたり、えぐりたくなるような深部のかゆみはない状態です。

 

また、自分でも悪化因子を特定できていれば、それを避けたり、悪化因子に負けない体調管理をすることで、ステロイドなしでも症状が出ないようにコントロールすることも可能になりますし、症状が出ても、理由が分かっているので、ステロイドをつけなくても対処できるようにもなってきます。

体から炎症が出なくなった結果、ステロイドを減らし続け、止めることができた、と言う流れができれば、安全にステロイドを止めることができます。理想的ですよね。

 

おわりに・まとめ

・ステロイド軟膏を止める方法は二つあり、一気に止める方法と徐々に止める方法がある
・細菌・真菌感染、ステロイド皮膚炎を起こしている場合は、ステロイドをすぐ止める必要あり
・徐々に止める場合は悪化因子の排除とスキンケアを並行して工夫する

 

ステロイドを止めるのが目的ではなく、アトピーを治すのが目的であることを忘れてはいけないと思います。ステロイドが悪化要因になっているなら、止めるべきだし、そうでないなら、賢く使って炎症をコントロールし、その間に本当のアトピーの原因となっている部分に対処するのが王道です。

すでにステロイドを使用されている方は、無理にいきなり止めないで、計画を立てて生活と治療を両立させていきましょう。

 

 【あわせて読みたい人気の記事】 

 ★ アトピーの炎症が意外な栄養素で改善した件。

 ★ アトピーが黄色ブドウ球菌を殺菌しても完治しない理由

 ★ 肌バリアをあっという間に強くする裏アイテム

LINEで送る
Pocket

↓の記事も読むとあなたの体質改善につながります。

関連記事

このサイトについて

tきらり

きらり です。

小さい頃からずっとアトピー。大人になっても悪化の一途。

いわゆる全身ステロイドリバウンドも経験しましたが、働きながら完治させました。もう長らく、ステロイドは使っていません。


その実体験を元に、良かったこと、悪かったことを、知っておくとよいことを、みなさんにシェアしたいと思います。


ちなみに、ステロイド完全否定派ではありません。ステロイド治療も代替医療も両方の良いとこどりで、いかに私生活と治療を両立させるかがモットー。人生の中心は病気の治療じゃないよね。やりたいこと楽しむためのものだよね。

こうして公開することは想定していなかったので、全身ボロボロの時の写真は残っていないけど、ラストスパートの時はこんな感じ。


ダラダラとステロイド付けていた部分は頑固だったなぁ・・・
アトピー完治


今日も仕事から帰って、せっせとブログ更新してます。ときどき見に来てください。


【お願い】 運営者きらりは元患者の立場であり、アトピーを職業にする気持ちはありません。アトピーに関する執筆・講演等やお仕事コラボのご依頼は申し訳ありませんが全てお断りしています。何卒ご理解のほどよろしくお願いいたします。