
小学生で自然と治癒に向かうはずのアトピー性皮膚炎は、結局中学高校に入っても続いていました。そのころのお話です。
中学生・高校生になってもアトピーは続く
中学生のころはそれなりに部活や友達と遊ぶなど充実していました。
人生で一番充実していたのかもしれません。
このころは、首筋のアトピーがひどかったですね。
首の後ろ側、髪の毛の生え際にアトピーが出ていて、粉を吹き、制服が婚色だったので、よく落屑がかかっていて、目立ったらいやだなぁと思っていました。
腕と足の関節部分にも時々出ていましたが、あまりひどくなることはなかったです。
勉強は嫌いだったのですが、割とまじめに勉強もしていたように思います。
性格がどうも負けず嫌いなようで(周りからよく言われた)、「できない」という状態が我慢ならず、どうにかしてやろうと立ち向かってしまうようです。
高校は地元の公立校を受験して、希望通りの学校へ進学。
しかし、進学校に行ってしまったため、入学してからすぐに大学受験に向けての勉強が始まりました。親の意向で塾にも行き、テストテストの日々で、息がつまりそうな高校生活でした。部活動も貧弱な学校で、特に何もせず、友達と漫画の貸し借りが唯一の楽しみでしたね。
そこで面白くないと勉強を投げ出してしまうこともできたのでしょうが、「あきらめる」ということ自体が、自分としてはあまり気分が良くないので、勉強はしていました。
こんなことして何になるのだろう、とか、疑問はたくさんあったのですが、
「やらねばならない」こととして、黙々と毎日学校に通っていたと思います。
高校時代もアトピーはずっとでていました。
体は全体的に乾燥肌。お尻やすね、ふくらはぎにも出始めました。
相変わらず手足の関節と首の部分は出てはステロイドを塗るを繰り返していました。
そして、大学受験を迎える高校三年生の夏。
受験ストレスでしょうか。アトピーはどんどんひどくなっていきました。
首、脇、腕、股関節、ひざの裏・・・。ほとんどの関節部分に出てきたアトピー。
引っかき傷が多くなり、唇の端も切れていました。
背中にも引っかき傷が。
勉強で机に向かうと、自然と皮膚を引っ掻いていました。
かゆい中勉強していると、集中力が途切れるんですよね・・・。
アトピーだと勉強効率って落ちますよね。
どうしてもイライラするから。
かゆいからイライラするのかもしれないですが、イライラするから余計にかゆくなるってのもあります。
そうすると、何でしょうね・・・。知識がうまく頭の中でつながらない感じがするんですよね。
まぁ、もともと私の頭は大して良くないというのありますが・・・。
例えば、日本史の勉強していたとしたら、時代や人物や歴史的な出来事の名前は覚えられるんだけれど、そうした名前が有機的につながらなくて、断片的な知識が頭の中にバラバラ有る感じって言ったら伝わりますでしょうか。
覚えているんだけれど、つながらない。
なので、同じ塾に行って、同じように教わっても、同じ時間テキスト読んでも記憶に穴があったり、つながらなかったりするので、理解がいつもぼんやり。
それを時間をかけることで穴埋めするので、リラックスする時間はなし。
テストや模試の点数に一喜一憂する日々で、気が休まりませんでした。
大学に受かったら、遊びまくってやるぞー! というのが唯一の希望でした。
初めての漢方
そんな状態で、アトピーはひどくなるばかりなので、親がどこからか、
漢方薬がアトピーに効く
という情報を聞いてきました。
近所に評判が良い漢方医があると言うのです。
そこは、お医者さんが漢方薬を保険適用で処方してくれる病院でした。
西洋医学と東洋医学の両方のアプローチで治すのをモットーにしていたところでした。
初診。
血液検査に尿検査、脈をとったり、舌の状態を見たり、いつからどんだけ症状が出ているかをいろいろお話しました。
カルテには顔や体のイラストがあって、症状があるところをお医者さんがペンでマークしていきます。
医者:「はい、じゃあちょっと患部をみせてくださいね。」
私:はい。(あちこち見せる)
医者:「はいはい、では背中もかゆいですか?背中見せてください・・・。あぁ~手の届くところだけ引っ掻いていますね。かゆみ自体がストレスなんですね」
私:「??? どういうことですか」
医者:「背中の真ん中がきれいなんです。手が簡単に届く脇から背中にかけてが傷だらけ。かゆいことがストレスでまた掻くっていう悪循環ですよ。掻くことでまたかゆくなってるんです」
私:「はぁ」
つまりお医者さん曰く。
かゆいとイライラして掻く。掻くと皮膚の細胞が破壊されてかゆみ物質が出てくる。それでまた掻くの繰り返しなんだそう。
また、舌を見ると、舌の淵がギザギザに歯形がついている。これは東洋医学の見地からすると、ストレスを感じている証拠なのだとか。
「気が上にあがってますね」
と言われ、出てきた漢方薬は、加味逍遥散。
ツムラの粉になった漢方薬でした。
プラス、リンデロンVG軟膏。これはステロイド。
とにかく、かゆい⇒イライラ⇒かゆい⇒イライラ の悪循環を断つこと。
受験勉強のストレスで、よりイライラが募っているので、その神経の高ぶりを鎮める漢方を処方したとのことでした。
漢方薬の処方箋とともに渡された、加味逍遥散の説明書きに、
「更年期障害の女性に処方されます」
って書かれていて、
おい!もう中高年かよ!私!!
ってなんだかもう年寄り気分になってどんよりしながら家に帰りました・・・。
その漢方の効き目はあったかどうかと言えば、有った気がします。
少なくとも、アトピーがそれ以上ひどくなることはなく、
ステロイドを塗ったら、塗っただけ症状は消え、
少しずつ引っ掻き傷はなくなりました。
でも完治はしませんでした。
小康状態を保ちながら、受験当日を迎えることができました。
イライラはなくなったのかどうなのか?ですが、当時は自分の気持ちの変化を敏感に感じるほどの余裕がなかった気がしますね。
そんなこんなで、無事大学受験を突破。志望校に入れることになりました。
受験が終わったら、漢方薬は勝手に辞めました。
正直、苦いしまずいし、受験がなくなれば飲む必要もないでしょ~ってことで、病院に行くことも勝手にやめました。
ステロイドはたくさんもらっていたのを使い終わってそのままにしていましたが、ひどくなることはなく、手足の関節と首にちょこちょこ出るレベル。
まとめ
・中学高校でもアトピーは顕在。ステロイドを常用。
・受験ストレスでアトピー悪化。
・初めての漢方薬体験、悪化の歯止めにはなったけど効果は???
精神的なストレスでアトピーって悪化するんだと、初めて知った高校時代でした。
さて、勝手に漢方もステロイドもやめてしまって、いったい私のアトピーはどうなったか??
続きはこちら ⇒ 大学時代のアトピー