
漢方治療を続け、ステロイドも段階的に止めたものの、全身のアトピーはまだまだ残っている状態の私。お医者さんのアドバイス通りに食事にも気をつけているものの、改善は停滞していました。
漢方だけでは治らない?
仕事環境は良くなりました。ステロイドは徐々にへらして、ワセリンの保湿だけでも悪化はしなくなりました。
しかし、今までと同じように漢方を続けていても、改善は一向に進まなくなってしまいました。
ステロイドを止めることができても、それはアトピーが治っていくということではありませんでした。
漢方薬は何度かブレンドされる生薬が変わりましたが、顕著な効果発揮するものではありませんでした。
その後、煎じ薬から、エキス剤(粉薬)に変更したり、また煎じ薬にしたり、分量を調節したりと何度も変更をしながら、ずっと継続していきました。
その期間、なんと4年間。
・・・で、別の漢方薬局や、別の病院にも相談してみたりと、浮気(?)もしてみましたが、ひどくなることはあっても手ごたえは全くなく、同じ病院での治療を続けていたのでした。
多少の浮き沈みはあるものの、漢方だけで私のアトピーがきれいに治ることはなかったのです。
何度か、ステロイドやプロトピックを再開する話が先生から持ち上がりました。
でも、せっかく止めたのに、また同じことを繰り返すのは気が進みませんでした。
本当の希望は、アトピーを完治させること。それは、「ステロイドを使わなくてもきれいな肌でいられる状態」でした。
そもそもその点でお医者さんとは話が食い違います。
皮膚科のお医者さんは、ステロイドでもその他の薬でも使いながら、症状が出たら対処すればいいと。それが「寛解」であり「限界」であると。
そのころはインターネットで、アトピーが3カ月で完治!とか、100日で治す方法!とか、一週間で劇的に改善!などというキャッチコピーで、様々なスキンケア商品や食事方法、民間療法が出ていました。
そのどれもが、胡散臭さをはらんでいる気がするものの、どうしても見てしまう自分もいました。
今やっている漢方治療ではもしかしたらダメなのかもしれない。そう思い始めました。
完治するにはどうしたらいいのかを真剣に考え始めた
黙々と、習慣のように漢方を飲んでいたのですが、それだけではこの先進展がないのかもしれない。
私は積極的に、ネットや本でアトピーについて情報を集めるようになりました。
お医者さんも数か所巡り、治療法について尋ねて歩きました。
完治に向けて仕切り直し
スキンケア・食事・栄養療法・サプリメント・アレルギーについて・体質・体の仕組み・・・。
漢方についても自分で東洋医学の本を見ましたし、免疫についての本も読みました。
とにかくいろいろ情報を片っ端から研究するようになりました。
皮膚科で行われている、アトピーの標準治療についても、きちんと確認をしました。
ステロイドの正しい使い方や、プロトピックの使い方、皮膚科で処方される抗ヒスタミン剤の効果、ワセリンやヒルドイドなどの保湿剤について。
各種アレルギーの検査の見方と、その使用法。
脱ステロイドの方法。お医者さんの選び方・・・。
本も買って読みましたし、皮膚科に行って質問をしたりもしました。
そして、ここからの一番大きな変化は
自分の体を徹底的に観察をし始めたことでした。
食事の内容を書き留めたり、症状のアップダウンを記録したり。
新しいことを始めたら、必ず前後の記録を書きとめるようにしました。
無念さ全開。でもあきらめたくもない!
思えば、22歳で飲食店に勤務し、30代になるまで、一度も肌がきれいになったことはありませんでした。
女子として、一番若くてきれいなはずの時期を、ボロボロの肌とコンディションで生きてきた。
ファッションも楽しめないし、メイクも出来なかった。
おいしいものも好き放題食べることもなかった。
仕事も落ち着いて、過去を振り返った時、何もない気がして仕方がありませんでした。
毎日がかゆい。すっきり眠れたためしがない。
別に派手に遊びたいとか、旅行したいとか、贅沢したいとか言わないので、
すっきりきれいな肌になって、快適な毎日を送れるようになりたい。
ただそれだけでした。
そこからいろいろと自分の体について真剣に考えるようになっていったのです。
黒歴史のまとめ
小さい頃からアトピーがあって当たり前だった私。そのせいか積極的に治そうという気持ちはなかった時代が長く、ダラダラステロイドを使っていました。
働きだしてから悪化し、ステロイドリバウンドを起こし、またステロイドに戻り、全身アトピーと戦う日々を送ってきました。
なぜこんなにひどい目にあったかと言えば、「正しい知識」が不足していたからでした。
自分自身、どうしてアトピーになっているのか?も良くわかっていなかったと思います。
ゆえに、自分で治す!という意識も薄かったのだと思います。
ステロイドの害についても無知でしたし、止めたのも人に聞いた話を鵜呑みにしてでした。
同時に、ステロイドの有用な面についても正しく認識していなかったので、使い方を間違えていたことも発見しました。
また、働きながら重症アトピーを治すのは本当に骨が折れます。
「働きながらで忙しい」を理由に中途半端にしていたことも多く、きちんと正しい方法で体質改善出来ていなかったことも多いと今では思います。
世の多くのアトピー治療法、特に体質改善法は、治療に専念することを前提に組み立てられていることが多かったんです。
家族や会社が理解を示してくれるとは限らない。私のように一人暮らしで会社勤めを続けながら治す人が圧倒的多数なのに。
食事、スキンケア、服装、生活習慣、様々な点で制約も出る中、自分自身のライフスタイルとどう折り合いをつけていくのかも大切です。
正しい知識を得ながら、自分でも工夫をし、自分の体を良い状態に保っていくこと。
医者まかせではアトピーは治らないと、私は感じました。
今後このサイトでは、私が経験したこと、失敗したこと、うまくいったこと、大切だと思ったことを全部公開していこうと思います。
アトピーに悩む大人にとって、良くなるきっかけになれば、と思います。
続き ⇒ ステロイドリバウンドをよく知るための道しるべ的な本に出会う【体験記】