
アトピーがよりによって顔にだけ、しかも目の周りを中心に出るのには理由があります。
大人のアトピーで他の部分に出ないのに目の周りやまぶたに出てしまう場合の対処法をご紹介します。
もくじ
アトピーが顔だけに出る
大人のアトピーで、顔にだけ症状が出ている人がいると思います。
体や首など、他の部分にたくさん出ているならともかく(それも大変だけど)一番目立つ顔に出てしまうのは、本当につらいです。
しかも、目の周りやまぶたを中心に出てしまうことが多いですね。
これ、本当に困ります。
なんか通販の保湿剤とかで治るような広告ブログもありますが、残念ながら無理です。(みんなの〇〇糖など)
基本、保湿剤は乾燥して荒れた肌を外部刺激から肌を守るだけのものです。炎症を鎮める効果もない。
保湿剤、スキンケアは、基本的に皮膚の治癒を邪魔しないようにするものですからね。
私も自分が使ってよかったものは公開していますが、それは皮膚コンディションを健やかに保ってくれるだけのものです。
炎症を今すぐどうにかするには、薬しかありません。
顔のアトピーへのステロイド
顔のアトピーへのステロイドの使用は、慎重にならざるを得ません。
なぜなら、顔の皮膚は薄く、ステロイド軟膏が浸透しやすいからです。
特に目の周りやまぶたは、顔の中でも皮膚が薄いです。ステロイドの強さ(ランク)や使用頻度には十分な注意が必要です。
ただし、慎重になるというだけで、症状が重い場合は絶対に使わないということではありません。
皮膚科医と綿密に使用方法について相談をしてください。
一日使用したら、休薬日を作るとか、連用は何日までとか、大切です。
副作用としては、酒さ様皮膚炎とか、真菌感染、毛細血管が浮き出てくることです。
こうなる前に使用を止めなくてはなりません。
そのためには、薬の使用と同時に、顔にアトピーが出る悪化因子を特定し、根本改善が必要です。
また、目の周りはステロイドが吸収されることで、眼圧が上がり、緑内障の原因になることがあります。
そんなにすぐになるわけではありませんので、必要以上に怖がらせるものではないのですが、リスクはあります。
眼圧が上がるのは自覚症状がないので、定期的に健康診断などで眼圧チェックにかかっておくとよいでしょう。
もう一つ、ステロイド性の白内障になるリスクも高くなります。
目の周りに使う場合は、目の中にステロイド軟膏が入らないように細心の注意が必要です。
ステロイドを塗った手で目の中の粘膜などをゴシゴシこするのも避けましょう。
顔のアトピーへのプロトピックの使用
顔への塗り薬としては、現在はプロトピックを勧められることも多くなってきました。
ステロイドのように酒さや赤ら顔になるような副作用が出ないからです。
ですが、使用開始時に、ヒリヒリ・ピリピリすることも多いです。一時的なものでしばらくしたら使える人もいますし、刺激に耐えられない場合もあります。(無理は禁物)
この辺も信頼できる皮膚科専門医を見つけてしっかり相談してください。
顔アトピーに使える市販の抗炎症薬
ドラッグストアでも、顔の湿疹に使用できる軟膏やローションが販売されています。非ステロイドの軟膏です。
ただし、慢性的な炎症を治すものではなく、原因がはっきりしているかぶれに使用するものがほとんどです。
もし、急にアトピーが顔や目の周りに出て、悪化因子がはっきりしているのであれば、悪化因子を排除したうえで使用するのは良いと思います。
例えば資生堂のIHADA、メンソレータムの「かゆピットなどです。
ただし、皮膚科に行くほうが、非ステロイドの抗炎症剤も適したものをもらえることを申し添えておきます。
結果的に保険適用のほうが安くつきますので、めんどくさがらずに皮膚科専門医にかかることをお勧めします。
アトピーが顔の目の周りやまぶたに出る原因
アトピーが目の周りにだけ出る、悪化因子を上げていきたいと思います。
種類は大きく分けて、
・アレルギー
・外部刺激
・重度の部分的血行不良
になります。
目の周りが真っ赤に腫れたり、黒や赤黒い色になったり、乾燥したり、色素沈着したりします。
ゴシゴシこすって掻いてしまうと、皮膚が余計にただれてしまうことがあります。
目の周りの皮膚は薄く伸びやすいので、タルミの原因になりますので注意が必要です。
アトピーが目の周りに出て真っ赤になるアレルギー
アレルギー症状で目の周りが真っ赤になって腫れたようになることがあります。
アレルギーは、花粉やほこり、ダニ、カビ、PM2.5、化学物質など、外部から顔に付着するものの場合もあれば、食べ物でいきなり目の周りがはれることもあります。
果物をたべて目の周りや唇が真っ赤になるケースはわりと有名です。
これらの場合、目の周りにアトピーがでて悪化する直前に、悪化原因になる何かが潜んでいます。
直前24~48時間に何に触れ何を食べたかを思い出したうえで、皮膚科もしくはアレルギー科にて血液検査を受けてください。
まずはアレルゲンの特定が必要です。
そのあとはアレルゲンを避けながら、治療します。今のところアレルギー反応には抗アレルギー薬の内服と抗炎症の塗り薬の処方となります。
根本改善には、腸内環境改善が必要となります。
目の周りの炎症と乾燥を引き起こす接触性皮膚炎
顔で目の周りに炎症や乾燥が出る場合、スキンケア製品、メイクがあっていない場合があります。
顔の中でも皮膚が特に薄い目の周りから症状が出るのです。
まずは石鹸や洗顔料、シャンプーです。
洗浄力が高いものを使用していると、皮膚の薄い顔や目の周りから被れることがあります。
女性の場合、特にオイルクレンジングのような皮脂や皮膚のセラミドを一緒に洗い流してしまうアイテムは危険です。
皮膚のセラミドは年を取ると生成が減っていきます。以前はどうもなかったのが、年齢とともにデリケートな目の周りから合わなくなるとケースは十分に考えられます。
そして荒れがちな目元にさらにメイクを重ねると、メイクにもかぶれを起こして余計にひどくなる悪循環の可能性も出てきます。
赤く炎症を起こし、皮膚がめくれてカサカサ乾燥を起こす場合は、スキンケア製品とメイクの見直しを行ってみましょう。
皮脂やセラミドを洗い流しにくいマイルドな石鹸、石鹸で落ちるミネラルメイクに変更するといいです。
ですが、できれば治るまではメイクをせずに、洗顔も水かぬるま湯(38℃)で洗うだけにして様子を見てみてください。熱いお湯は皮脂を過剰に落としてアトピーをひどくします。
落ち着いて来たらメイクをしてください。この時に、メイクしたらかゆくなるのか、メイク落としでひどくなるのか、ファンデなのかアイシャドウなのか・・・を一つ一つ使用感を確かめながら皮膚に反応するものを見極めていきましょう。
荒れているときは、涙や汗でもかゆくなるので、患部についたら濡れタオルなどで優しくふいてあげてください。
目の周りが赤黒い!血行不良アトピー
前出の原因と重複して起こることがあるのが、この血行不良。
まずは私の経験から。
何年も前、スマホが世に出てしばらくのときです。
私もついに!とガラケーからiphone4に機種変更し、スマホを使い始めたときのことでした。
使い方に慣れたいし、触っていると面白いしネットも見れるので、ほとんど一日中スマホを見ていました。
3日ぐらいたったある日、鏡を見たら、目の周りとまぶたがえらく赤黒くなっており、皮膚表面がカサカサしはじめ、ジワジワかゆみがひどくなってきたんです。
これまで、四六時中携帯のような小さな画面を見ていることはなかったので、思い立って、すぐにスマホを見る時間を減らすようにしました。
特に夜寝る前は避けるようにしました。
すると、黒くなっていた目の周りはジワジワ改善していきました。
スマホは小さい画面を凝視するし、スクロールする画面を見続けることで目に負担をかけます。
眼球もそうですが、目の周りの筋肉「眼輪筋」
うつむいて見るとなおさらまぶたに重力がかかり、それを支える力も必要になります。
眼輪筋は、目の周りにドーナツ状に付いている筋肉で、顔の中に約60種類ある「表情筋」のひとつです。
目を開けたり締めたりする筋肉です。
顔の筋肉の絵なのですが、筋肉とアトピー出現の場所が同じであれば、血行不良を疑うといいです。
(引用元:http://yotsu.eshizuoka.jp/e623251.html)
ここが凝り固まると、血流が悪くなり、クマがでたり、まぶたのタルミにつながると言われています。
これがアトピー体質で炎症が出やすい体質だと、カサカサ炎症につながることがあるんです。
スマホ以外にもパソコンを見ているときでも、瞬きの量が減って、画面を凝視していると凝ってしまいます。
対処法は、スマホやパソコンの使用を減らすことがまず大事。
瞬きをしっかり意識すること。
そして、眼輪筋のストレッチを行うことです。
顔ヨガで検索するといろいろ出てきますが、、目の周りにはこちらがいいです。
※実はPCやスマホのブルーライトが皮膚に悪いという研究結果もでています。
紫外線と同じように、ブルーライトは肌の深くまで浸透し、活性酸素発生の原因になるのだとか。約1時間浴びると、日焼けと同じようになるという話。
紫外線UV-Aと波長が近く、長期にわたって影響が蓄積した結果、肌トラブルになるとのことです。数日で表面化するものではないのですが、気が付けばダメージを受けていたってことになりかねない話です。
これがアトピーにつながっているのかを断言している文献をまだ私は見たことがないです。
とはいえ一つの原因の可能性もあります。顔や首前面やデコルテなどブルーライトを浴びる位置にアトピーが出やすい人はブルーライトカットのシートを張って試してみてください。(カット率の高いもので)
おわりに・まとめ
・顔のアトピーは、目の周りのアレルギー、接触性皮膚炎(かぶれ)、血行不良が考えられます。
もちろん体全体を整えることも大切です。食事でトランス脂肪酸や酸化した油を取らないとか、野菜と良質なタンパク質(アミノ酸)、ビタミン・ミネラルの摂取も大事です。
運動して全身の血行改善も大事です。睡眠ももちろん大事。
ですが、顔だけ出ているということは、顔特有の悪化因子がある可能性も高いです。
ご自身の生活を振り返って、思い当たるものを片っ端から見直してみてください!
首アトピー改善のストレッチも、顔アトピーに有効な場合がありますので、見てみてくださいね。